習慣化

難関大を目指す地方出身者が各学年で考えておくべきこと【小学生】

地方出身者には厳しい事実だが、都心部の学生と地方出身の学生では教育の環境が何から何まで違う

地方では、そもそも小中学校は公立に進学するのが普通で、お受験(幼稚園/小学受験)や中学受験をする人は周りにほとんどいない。そもそもの学校の選択肢が少ないのだ。
一方都市部では、小さい頃から受験に向け塾に通い猛勉強を重ね、小学生のうちから多くの勉強量を積み上げる。なんと4人に1人が中学受験を経験する地域もあるそうだ。

高校生までは各地域での受験になるので、同じような勉強環境にいた人たちが競い合うことになる。
しかし、大学受験では地域関係なく小さい頃から勉強を重ねてきた猛者たちと地方出身者たちは戦わなければならない。

そのため、地方出身者も大学受験でそれなりのレベルを目指すのであれば、そのもっと前の、小学生の時から先を見越した取り組みをする必要があると気付かなければならない。

そこで、今回は地方出身者が大学受験で都市部の学生たちと肩を並べて競争できるためには何をして学生時代過ごしていくべきか?を考えてみよう。

先に言っておくが、大学受験は高校から始まるのではない。
今回は小学生編だ。

この記事はどんな人向け?
  • 地方の、中学受験とは無縁の世界に住んでいるが大学受験はする予定の人
  • 将来的にそれなりのレベルの大学に行けると良いなと思っている人
  • 今現在中学生・高校生で自身の勉強習慣に不安があり根本から見直した方が良い人

【地方出身者の大学受験構想】小学生のうちはここを意識!

地方では受験をせずにそのまま公立中学へ進学するというのが一般的なため、小学生のうちはそこまで頑張って勉強しなくても、と考える人もいるかもしれない。
そういった人たちにも、都市部の中学受験をする学生ほどの勉強量はやらなくても良いが最低限ここだけは押さえておいてほしいというポイントがある。

小学生のうちにやっておきたいこと
  • 主要2教科(国・算)は標準+αレベルまで
  • 中学英語文法の先取り
  • 思考力問題への抵抗を減らす

それぞれ、詳しくは次で説明しよう。

【地方出身者の大学受験構想】小学生時に主要2教科(国・算)は標準+αレベルまで

小学校で習う国語・算数は大学受験までのすべての基礎を作る。
そのため、標準レベルまでは確実に押さえておく必要がある。そして、なるべく小学生のうちから思考力を要する問題にもチャレンジしておきたい。

学校のテストを例に挙げて考えよう。
表の問題が基本~標準レベルで、裏の問題が標準レベル~思考力を要する、いわゆる発展問題と考えて良い。
テスト表は満点を取れるように、テスト裏は初見でできなくともどう求めれば良かったのか、一通り理解できるように取り組みたい。

国語は文章を正しく読めるように。他教科の文章題にも大きく影響する!

国語は、もちろん教科として習う内容も重要だ。
しかしここでは、教科で習う内容そのものではないところの国語力の話をしておきたい。

筆者が講師としてこれまで数百人の生徒たちを見てきているが、なかなか点数が上がらない教科はまず問題文からしっかり読めていないことがびっくりするほど多い
問題文に書いてあることと、自分自身が得ている情報が一致していないのだ。

そして、文章題を毛嫌いする生徒もたまにいる。文章題があると問題に取り組む前に諦めてしまったり、解説も最後までじっと聞けない人もいる。この姿勢は改善したい。

まずは文章を読むことに対する耐性をつけていくこと、そして正しく文章を読めること。
またそこから問題を解くために必要な情報を取捨選択するという練習は小学生のうちから各教科練習していきたい。

まずは短い問題文から。徐々に長い文章の問題にもチャレンジしていこう。

算数は四則計算ルールを含め計算問題を確実に解けるようになっておく。そして中学数学に繋がる単元はさらに復習しておこう。

小学算数でまず何よりも重要なのは計算力だ。
整数だけでなく、小数や分数の計算が正しくできることは必須な上、四則計算ルールも小学生のうちから確実に理解しておかなければらない。
まずはここから確認しよう。

計算力にそこそこ自信がついてきたら、次は中学数学に繋がる重要単元の基本ができているかの復習だ。

小学算数はここを押さえよう!
  • 平面図形・空間図形
  • 単位量あたりの大きさ
  • 割合
  • 比例・反比例

この辺りは、中学数学に繋がる特に重要な単元だ。
比や割合は数学だけでなく理科にも関わってくる。

これらの単元を優先して挙げたのは、その先の高校入試の数学試験の大問を構成する代表的な単元だからだ。その基礎が小学算数で作られる。

【地方出身者の大学受験構想】小学生時に中学英文法の先取りを

2021年4月から、中学新指導要領が実施された。
一番影響が大きかったのは英語で、新課程初年度の中1生たちは進度の速さとその量の多さにかなり苦戦していた人たちも見受けられた。

詳しくは過去記事をご覧いただきたい。

そのため、小学生のうちから英文法の先取りをおすすめしたい。
最低限、アルファベット・be動詞・一般動詞(原形)は押さえておくと良いだろう。

特に、be動詞と一般動詞は肯定文・否定文・疑問文のそれぞれの作り方とbe動詞と一般動詞の使い分けの区別はできるようになっておこう。

これらは中1英語教科書の一番最初のユニットに出てくる文法だ。一度にどちらも習うので、その区別がよくわからず非常に苦労した生徒も増えたと聞く。
中1の一学期期末テストにはこれらの文法がメインに出題されるので、ここだけは小学生のうちになんとかやっておきたい。

もちろん、時間に余裕があればさらにその先の中1文法も進めておいてほしい。

【地方出身者の大学受験構想】小学生時に思考力問題への抵抗を減らす

教科問わず、思考力問題を解けるかどうかが高いレベルを目指す上では鍵になることは誰もが知っている。
では、いざ大学入試勉強から本気を出して思考力問題が解けるようになるか?と言えば、もちろんノーだ。その、ずっと前からトレーニングが必要だ。

小学生の時は思考力問題への抵抗を減らすことから始めよう。
むしろ、思考力問題を楽しんでもらいたい。

いきなり各教科のthe文章題をやらせては問題嫌いになってしまいかねないので、知らずしらずのうちに頭をフル回転させているような問題からやってもらうと良いかもしれない。
そのため、パズルのようなゲームのような、一見して勉強ではなさそうなところからスタートできると良いだろう。
思考力を養うには、ジャンル問わず様々な考え方に触れ、かつ粘り強く取り組む姿勢を身に着けたい

小学生のうちは問題に取り組む姿勢が作れれば良しとしよう。

【地方出身者の大学受験構想】なかなか勉強する姿勢が作れないという人は

小学生のうちは、まだまだ自分から進んで勉強を取り組む人も少ないだろう。なんとか勉強してもらおうと、親御さんが主導で引っ張っていかなければいけないお家も多々あるのが現状だ。

そんな、お子さんに勉強してもらうのに苦労している、またはなかなか効率うまくいかないという親御さんたちは過去記事も目を通していただきたい。

「【大人から子どもまで】効率よい勉強法を探す人におすすめしたい本」という記事で紹介した本はなかなか人気で、記事にしてからしばらく経つが、未だに購入してくださる方がいる。

筆者も実際に読んでみたが、数ある勉強法の本の中でも非常におすすめの本だ。

【地方出身者の大学受験構想】小学生時はとにかく基本を押さえて

中学受験するのではない限り、小学生時代は難しいことはできなくて良いのでとにかく基本~標準レベルはしっかり押さえることを重視しておきたい。

苦手単元はじっくり時間をかけて復習していこう。
学校でもらうドリルはもちろん、まだ復習が必要そうだと思えば「教科書ワーク」や「教科書ぴったりトレーニング」で教科書レベルを徹底的に復習だ。

「難関大を目指す地方出身者が各学年で考えておくべきこと」の小学生編は以上だ。
次回は中学生の時に意識しておくべきことをチェックしよう。