2021年4月に中学の新指導要領が導入され、英語の難化が起こった。
そのため、小学生のうちに英語を先取りすることを1年前でも強くおすすめしていた。
それから1年。その実態が明らかになってきた。
実質、「英文法を先取りすることが必須」になったのだ。
中学英語で何が起こっているのだろうか?小学生の親御さんにはぜひチェックしておいてほしい。
【中学英文法先取りが必須に】どうして先取りが必須になったの?
まずは、現場の声を聞いてほしい。
塾講師の方々の声だ。
中1の一番最初の英語のテストは高得点が取れるのは従来だったが、なんと平均点が50点を切る学校も現れているそうだ。一体何が起こっているのだろうか?!
【中学英文法先取りが必須に】新指導要領になってからの中1定期テストの実態
新指導要領導入から1年が経ち、中学英語の実際のところがわかってきたのだ。
塾講師の方々を声を見てもわかるように、中学英語に最初の定期テストからつまずく人が続出する状況になっている。
中1の最初のテスト(1学期中間テスト)から3つの文法がテスト範囲になっているのだ。
これがどのくらいのヤバさかというと、旧指導要領と比べてみるとよく分かる。
- 旧指導要領のテスト範囲
【5~6月】1学期中間テスト(アルファベット)
【7月】1学期期末テスト(be動詞)
【9月】2学期中間テスト(一般動詞) - 新指導要領のテスト範囲
【5~6月】1学期中間テスト(be動詞・一般動詞・can)
いかがだろうか。
保護者の中で、「中1の最初の英語のテストなんて簡単じゃなかったっけ?」と思っていた人は、ご自身が中学生だったときの英語の定期テストが3回分(1学期中間&1学期期末&2学期中間)合わさるとイメージしてほしい。
新課程からテスト範囲に含まれる文法の多さは正直言って異常だ。旧課程が半年かけて進めていた文法が最初のテスト範囲から登場するのだ。
塾講師の方々が言っていた中1英語のヤバさが伝わってくるだろう。
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【中学英文法先取りが必須に】中1から英文法を始めていては手遅れ
中1最初のテスト範囲にこれだけ文法が含まれるので、中1から英文法の勉強を始めていては大コケする。
英語の超重要土台のbe動詞・一般動詞は、入学して最初のテストまでの2ヶ月でマスターできるはずもないし、それでも学校の授業はどんどん進んでいってしまう。。
そのため、英語の一番の土台がガタガタなまま、それを復習して定着させる時間もなくさらに次のテスト、その次のテスト…と進んでいってしまうのだ。
算数で考えてみてほしい。
たし算・引き算・かけ算・割り算がガタガタなまま、図形の面積を求めることはできるだろうか?割合は?文字式は?一次方程式を解くことができるか?
できるわけがないだろう。しかし、英語ではこのような状況が見過ごされてしまっている。
したがって、小学生のうちに英文法の先取りが必須になってしまった。
「小学校で英語の授業があるじゃん」と思うかもしれないが、次で小学校の指導内容を確認してほしい。
【中学英文法先取りが必須に】小学英語はカバーしてくれていないの?
小学校では2020年4月からの新指導要領で英語が必修化された。「小学校で英語を学んでいるのだからある程度文法をカバーしてくれているのでは?」と思った人もいるだろう。
結論から言うと、小学校の英語の授業では文法はやらないのだ。
ここで、育伸社がまとめている「小学英語改訂のポイント」を見てほしい。
詳しい内容はぜひリンク先を見てみてほしいが、要点だけ引用する。
「書くこと」
(ア) 文字の読み方が発音されるのを聞いて,活字体の大文字,小文字を書く活動。(イ) 相手に伝えるなどの目的をもって,身近で簡単な事柄について,音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句を書き写す活動。
(ウ) 相手に伝えるなどの目的をもって,語と語の区切りに注意して,身近で簡単な事柄について,音声で十分に慣れ親しんだ基本的な表現を書き写す活動。
(エ) 相手に伝えるなどの目的をもって,名前や年齢,趣味,好き嫌いなど,自分に関する簡単な事柄について,音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現を用いた例の中から言葉を選んで書く活動※「書く」といっても、文章を作って書くのではありません。書き写すことが主体になります。
育伸社「小学英語改訂のポイント」
小5から「読むこと」「書くこと」が指導内容に追加されたのだが、文法は習わないのだ。「書くこと」は「書き写す」ことと捉えている。
それなのに、中学では小学校である程度英語を習っているという前提で、中1の最初のテスト範囲から多くの文法がテスト範囲に含まれてしまうのだ。
小学英語と中学英語で分断が起きているのは明らかなのに、その差を埋めるのは生徒自身で行わなければいけない状況になっている。
【中学英文法先取りが必須に】小学生のうちから英文法の先取りを始めよう
小学生での英文法先取りの重要性は実感してもらえたはずだ。
小学生のうちに、少なくとも「be動詞」と「一般動詞」をやっておけると良いだろう。
「えっ、何をやればいいの!?」と思った方にはこちらを。
英文法の超基本を徹底して先取りできる超おすすめテキストを紹介している。(実際に筆者も授業で使用中。)
「中学文法の基本を手っ取り早く押さえるのに、このテキストの右に出るものはない」と言えてしまうくらいに、超おすすめ。
先取りできればできるほど、中学生になった時も焦ることなくさらに英語を強固なものにしていける。したがって、かなり欲を言うのであれば中1文法は小学生のうちに一通りやっておけるとその後も英語が得意教科としてかなりの武器になるだろう。
英語を先取りしておくメリットは実はかなり大きく、その後の高校受験はもちろん、大学受験でもほぼすべての人に恩恵を与えるだろう。
英語1教科が強いだけで、早慶レベルだって狙えてしまうかもしれないのだ。
※慶應大学SFC(湘南藤沢キャンパス)の総合政策学部と環境情報学部は「英語+小論文」で受験できる。
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