勉強のやる気など探すな。その代わり取り掛かるハードルを低くせよ。
これは勉強において頭に留めておかなければいけないことだ。
そうしないと、いつまで経っても見つからない「やる気」を探して彷徨うことになってしまう。
- 勉強のやる気の出し方を探している人
- なかなかすぐ勉強に取りかかれない人
勉強のやる気を出す方法を探すとドツボにハマる理由
勉強をやりたくない日は誰にでも訪れる。筆者もそういう経験は何度もあった。
そんなときでもコンスタントに勉強し続けられるかどうかで総合して大きな差を生む。
それでは、結果を出してきた人たちは勉強をやりたくないときはどうしていたのだろう。
こんなとき、やる気の出し方を探すのはナンセンスだ。
やる気なんてものは勉強を始めてしばらくして生まれてくるものだからだ。
こう呟くのは、発売から1年経っても未だTVやTwitterで話題の独学の大辞典、「独学大全」の著者である。
やる気を探すのではなく勉強に取り掛かるハードルを低くしよう
さあ、やる気を探すのは諦めて、少しでも勉強に取り掛かるハードルを低くする方法を探そう。
先程紹介した、独学大全には独学に関する55もの技法が載っている。
勉強への一歩を踏み出しやすくする方法も、もちろん知ることができる。
- やるべき量を1/100(または1/10)にして今すぐ取り組む
- 時間を測り、2分間だけやってやめる
全部の1/100だけ、2分間だけならやれそうな気がしてくる。
この方法を試した読者たちの声を聞いてみよう。
ツイートに出てくる「1/100プランニング」が「①やるべき量を1/100(または1/10)にして今すぐ取り組む」に、「2ミニッツスターター」というのが「②時間を測り、2分間だけやってやめる」に該当します。
1/100だけやることによって、また、2分間だけ手を付けることによって、未着手から未完成の状態に変えてしまうことがポイントだそうだ。
たった少し手を付けるだけで、何もやっていない状態から中途半端に手をつけている状態に変える。そうすることで、人間の心理的に中途半端なままが気持ち悪いと思う状態を作ってしまうことがこの方法の目的なようだ。
独学大全は、この他にも独学に役立つ55の技法をこの分厚い1冊に詰め込んでいる。
勉強法の辞典として、単に読み物としても面白い、目から鱗の技法ばかりなのでぜひ机に1冊置いておいてほしい。
早大卒の筆者が実践した勉強に取り掛かるハードルを低くする方法
話を元に戻そう。
英語だけ塾に通い、その他教科は独学で早稲田大学に合格した筆者が実践してきた(小さい頃に実践させられた)勉強に取り掛かるハードルを低くする方法は次だ。
- 親の隣で勉強する
- 気分が高揚するor落ち着く音楽を聞きながらやる
- 「今日は○○だけは終わらせる!」とやるべき範囲を制限してやることを口に出す
- いつもと別の場所でやる
- お菓子やジュースなど自分の好きなものを用意する
①は中学生になるまでの頃の話だ。
中学生半ばまでは決して自分から進んで勉強に取り掛かるような子どもではなかったので、半ば無理やりリビングのテーブルで宿題が終わるまで勉強させられたことを覚えている。
少し大きくなってからは、リビングで勉強する筆者の隣で弟も勉強していた。
近くに勉強している人がいる方が勉強する気が起こるらしい。
確かに、近くに頑張っている人がいると「自分もやらなきゃ」という気持ちになるのは大人でも十分理解できるはずだ。
②~⑤は大人になった今でもよく実践している。
勉強に取り掛かれるようになるには気持ちを整えることも重要
「小学生の子が勉強にハマる方法」という書籍によると、人間の脳は「原始的な脳」と「理性的な脳」の2階建てのようだ。
1階が直感で、2階が理性という構造になっている。
自分を客観視し、論理的に考えるのはこの2階の脳の方だ。
つまり、「勉強やりたくない」という気持ちをコントロールし、勉強に取り掛かれるように自分を律するようになれるにはこの2階の脳の働きが重要ということになる。
しかし、この2階の脳が働きにくくなるときがあるというのだ。
- お腹が空いている
- イライラしている
- 寂しい
- 疲れている
これらの状態では2階の脳は働きにくくなるようだ。
お腹や心を満たすことは勉強に取り掛かるためにも非常に重要だということだ。
そう考えると、筆者が実践してきた方法は自分の心を整える方法のようにも思える。
お菓子やジュースでお腹を満たし、音楽や場所を変えることによってリフレッシュでき、勉強へと向かう状態が作れていたように思う。
少しでも勉強に取り掛かり未着手から未完成の状態へと変えてしまおう
お菓子やジュースで気持ちを整えて、独学大全の進める2つの方法で勉強に取り掛かろう。
そして、1度手をつけてしまうことで課題が中途半端な状況を作ってしまおう。
人間の心理的に「1度始めたものは最後までやりたくなってしまう」効果があるとわかっている。
勉強の最初の1歩のハードルだけ下げてあげれば、後に続くハードルはグッと低くなるのだ。